飼育法飼育法
基本的な飼育法を書きますが、基本はあくまでも基本であって、環境や状態、個体差によって最善の策は異なります。
以下の他にもAll About Japan(爬虫類・両生類)各種検索で 「ヘビ 飼育法」「ヘビ 飼い方」等で検索し、
さまざまな情報を得て、ご自身が最善と思われる方法を選んでください。
購入時用に法令名等を記載したページを作ったので、ご購入者様はそちらをご一読下さい。

●コーンスネークの基準うんちく
(日本での通称)アカダイショウ
(学名)Pantherophis guttata guttata/Elaphe guttata guttata
    ※新しい学名は
Pantherophis guttata guttataだが、旧であるElaphe guttata guttataも馴染み深くよく聞かれる。
(分布)アメリカ合衆国東南部
(全長)80〜180cm
(寿命)飼育下では10〜20年と言われる。
色彩や地域変異による品種の多様さ、飼育しやすさからペットスネークの代表と言われる。
腹面の市松模様がトウモロコシに似ているから、トウモロコシ畑にいるから、という命名の由縁は耳が腐るほど聞ける。いずれが真実かは不明。

●生態
温度/昼間23〜28度、夜間20〜24度程度が安全と言われる。幼体時は高め(28度前後)が安心。
湿度/特に加湿は必要ないが、幼体時は少し高めに。冬期など乾燥する時期は脱皮不全を起こすこともあるので、霧吹き等で加湿しても良い。
病気/基本的に丈夫だが、ダニに注意。その他、低温による気管支の不調などもあるので、いつもの様子を確認し、おかしなところがあったら通院させる。
大きさ/幼体時からの育て方により、同腹兄弟であってもサイズが全然違うこともある。平均1m前後。

●飼育に必要な道具
ケージ/水槽やプラスチックケースなど、必ず脱走されないもの。
    国産種でないヘビを脱走させ、帰化させることは、未来の飼育規制に繋がる行為。
    ヘビは思っているより器用に、力強く、可能な限りをして脱走する。
    フタの上に重しを置いたり、ケースの隙間に注意したり、とにかく脱走されないことを第一に考えること。
    広さはヘビの全長の1/2〜1/3程度の横幅、高さはさほど必要としないが、あるにこしたことはない。
水容器/タッパーウェアのフタに穴を開けたり、お皿を使ったり。
    ヘビの全身がとぐろを巻きながら浸かれるくらいの大きさがあれば、後は飼育者の好みで選べます。
    結構水浴びが好き。
    水は3〜4日に一度は替えてあげると良い。
床材/新聞紙、ウッドシェイブなど。私は新聞紙以外使ったことがないので、他の使い勝手を知りません。
   排泄等で汚れたらなるべくマメに替えてやる。
保温/成体であれば冬期は冬眠させて越冬させることも可能だが、幼体や、また冬眠の必要のない場合には保温が必須。
   プレートヒーターやライトを使用して適切な温度を保ってやること。
餌/身体の太さの1〜1.5倍のサイズのマウスを、成長度合いに合わせて適時与える。幼体なら週1〜3回、成体なら1〜3 週間に一度程度。
  通信販売等で冷凍マウスを購入できるが、与える際は必ず解凍する。あくまでも解凍〜加温であり、生きているマウス程度の温度にして与える。
  加熱調理すると栄養素が変質するので、生マウスに戻す程度に。私は土鍋(小)に湯沸かし器のちょっと熱い程度のお湯を入れ、マウスを直接入れて解凍し ている。
  個体によっては濡れたマウスを嫌うこともあるそうなので、その場合はビニールに入れたまま解凍すれば良い。
  ほかにも、常温解凍、プレートヒーター、ドライヤー、電子レンジを使用しての解凍など、さまざまなやり方が実践されてい る。
シェルター/要不要あり。神経質な個体を落ち着かせるために隠れ家として置くと効果がある。
      あるに越したことはないが、様子を見て取り去っても飼育はできる。

●日常の管理
給餌/幼体の場合、排泄したら次の給餌をするペースが一般的。
   成体の場合も基本的には同じだが、沢山食べて長く消化するパターンになっていく事が往々にしてあるので、様子を見ながら調整する。
   給餌直後(腹が膨れて見える期間)はハンドリングは厳禁。吐き戻すことが多い動物なので、給餌後のストレスは極力排すること。
掃除/排泄物はなるべく早めに取り去る。ただし、あまり掃除をしすぎるとストレスになる個体もいるので、週に一度ほどと考えていて良い。
脱皮/幼体なら一ヶ月に1〜3回、成体でも数ヶ月に一度はする。

●トラブル
脱皮不全/うまく脱皮しきれず、目や尻尾の先に皮が残ることがある。湿度を上げて自然に剥けるのを待つか、温浴させて手で剥いてやる。
     体調の悪い時、乾燥している時に起こりやすいので、健康のバロメーターとして確認すること。
脱走/飼育者の恥。帰化問題や周辺住民とのトラブルなど、自身一人でなくヘビを愛好し飼育する人間の多くに迷惑なので、させないこと。
   社会問題になればコーンスネークすら飼育規制される可能性も充分ありうることである。
   万一脱走された場合は家具・電化製品の隙間や水回り、ヘビの好みそうな暖かい場所などを探す。
   お腹が減っていそうならマウスを解凍してケージの中に置いておいたりといった方法も。
拒食・吐き戻し/ヘビはストレスに弱い動物で、意外なほどあっさり吐く。吐くと体力を消耗し、そのまま拒食に入り死ぬことも少なくない。
       吐き戻した場合は数日〜一週間は可能であればケージに布をかける等して静かにしておく。拒食の場合にも基本的には同じく静かにしておく。
       また、低温の場合も拒食・吐き戻すことがあるので、温度環境の見直しも必要。
       長期に渡る場合は強制給餌を行う。
咬傷/コーンスネークは無毒だが、雑菌は相応にいるはずなので、咬まれていなくても触った後には手を洗う。
   さして痛くはないが、なかなか離してくれない場合は引っ張らず、水の中につけると驚いて離す。
   基本的には温厚なので、マウスの臭いをつけていたり、首元を持つ等の嫌がることをしなければ咬む事は少ない。
   が、やっぱり個体差で咬む奴は咬む。

ハンドリング
飼育者の喜び(笑)
別ページで細かく書きましたが、以下、簡略に。
変温動物なので、長時間に渡るハンドリングは高熱になるため避けること。
給餌直後・拒食中の個体には厳禁。
頭から掴んだりせず、全身をさっと持ち上げてやり、腕や指を使って移動させる。
基本的にハンドリングされて嬉しがるヘビはいないので、ほどほどに。

駆け足で書きましたので、まだまだ色々ありますが、これくらいは押さえておけば飼育は可能です。
少しずつ書き足して行く予定。
くれぐれも、他からの情報も確認されるよう。
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