動物販売時説明書(コーンスネーク)
この説明書は、動物の健康及び安全の確保並びに危害または迷惑等の防止が図られるように、
動物の愛護及び管理に関する法律施行規則第8条第4号の規定に基づき、動物購入の契約に
あたって、あらかじめ購入動物の特製及び状態に関する説明及び説明書の交付を行うために
作成したものです。疑問の点は遠慮なく説明者にご質問いただき、十分な理解のもとに適正
に飼養保管されますようお願いいたします。
ヘビ類の飼養保管方法
1.飼養施設、用具及び環境(規則第8条第4号ニ、ソ関係)
(1)飼養施設、用具
飼養施設は、動物の大きさや習性に応じた十分な広さを備えた物を用意しましょう。一般
的にその大きさは、長径がヘビの全長の3分の2、短径はとぐろの直径の1.5倍 とされている
が、これを必要最小限度の大きさと考え、できる限り広くしてあげることが望ましいとされ
ている。また、清掃等が容易で、逃げ出したりしない構造のもの、突起物等により障害等を
受けるおそれがないものを選ぶこと。
●専用ケージなど、床敷き、保温器具、照明器具、シェルター等。
(2)清掃等
動物の健康と安全を守るため、定期的に掃除や消毒を行い、適切な衛生環境を維持する。
●清掃は汚れの程度を見ながら必要に応じて実施。
(3)環境
適切な日照や通風等の確保を図り、適切な温度や湿度が維持された飼育環境を確保しまし
ょう。
●自分で体温の調整ができない外温動物であることから、寒くなると体が動かせなくなり、
餌も食べることができなくなる。種類によって異なるが、概ね26〜28度を目安に適切な温度
を保つこと。
●コーンスネークには蛇食性はないとされているが、共食いの事例もあるため、複数での飼
育は避けること。
2.食事と栄養管理(規則第8条4号ホ関連)
動物の種類や品種、発育状況に応じて適正に給餌・給水を行う。
(1)食事の種類
●基本的には餌用のマウスやラットのみの給餌。冷凍されている場合には解凍し、38度 くら
いに温めてから与えること。
(2)食事の回数や量
●確実に消化された、密度の濃い、少量の便となって排泄されるように、給餌の量と感覚を調
整しながら判断すること。
(3)飲み水
水をよく飲む動物なので、いつでも新鮮な見ずが飲めるように、清潔な容器に入れて設置す
る。また、高温時や脱皮前、ダニがついた時など、全身で水浴びをする事があるので、コーン
スネークがひっくり返せない程度の重さと容量のある水容器を準備すること。
(4)注意事項
マウスはコーンスネークにとって完全栄養食と言われており、拒食時の対応策として鶏肉等を
与える事はあっても、基本的には他の餌に頼らずに飼養できる。与え過ぎによる肥満にも注意。
●餌を残した場合は一昼夜のうちに片付ける。
●食事の後の低温は吐き戻し等を引き起こす原因となるので、腹部を温めることのできる場所
を用意する。
3.運動及び休養(規則第8条4号へ関連)
習性に応じた必要な運動、及び睡眠を確保すること。ヘビはストレスに弱い生き物なので、騒
がしい環境に長時間晒さない。
●大きく育つこともあるが、ほ乳類等のような運動量は必要とされていない。
●脱皮前後は拒食することがある。脱皮前は湿度を高めに設定する。
●生体が幼体である場合及び体調が低下している場合には、冬期に冬眠させることはせず、適
温を維持して越冬させる。
4.しつけ(規則第8条第4号ソ関連)
特に必要なし。
5.手入れ(規則第8条第4号ソ関連)
日頃から観察し、病気や異常を確認する。
6.病気(規則第8条4号ト関連)
(1)かかりやすい主な病気
・脱皮不全
・消化不良による吐き戻し
・寄生虫
(2)人と動物との共通感染症
・サルモネラ症/不衛生な水環境等が原因で発生する。保菌している場合があるので、ヘビに
触れた後や掃除の後は必ず手を洗うこと。
(3)健康管理と予防方法
ヘビを診察できる獣医は少ないため、飼育開始時に居住地近辺で爬虫類診察可能な獣医師を探
しておく。また、日頃から様子を観察し、異常があれば医師に相談すること。
人畜共通感染症については、過度の接触(口をつける等)は避け、水を清潔に保ち、なにより
触れた後に手をきちんと洗うことで十分避けられる。必要以上に怖れることはなく、衛生的な飼
養を心がけること。
7.繁殖制限措置等(規則第8条4号チ、リ関連)
不用意に飼育頭数を増やすと適切な飼育環境を保持できなくなると、コーンスネークを劣悪な
環境下に置くことになるだけでなく、人に迷惑を及ぼしたり、遺棄や虐待といった違法行為を発
生させることとなる。
飼養及び管理できる適切な飼育数を守るため、繁殖は制限して計画的に行うこと。
8.その他(規則第8条4号ソ関連)
●本説明書は必要最低限の内容についてのみ記してある。
当販売元ホームページ掲載の「飼い方(URL/http://sakariba2.web.fc2.com/shiiku.html)」や、
書籍等から、適切な飼育情報を得るよう努めること。